概要
ドコモの電話番号/メアドからMVNOの新しい電話番号/メアドに変わったことを、メール一斉送信で知り合いに連絡したい。
「ドコモ電話帳」には一斉通知できる「お知らせの送信」機能があるが、それだと新しい電話番号をきれいに載せられないので、別の手段を探してみた。
最終的に、「ドコモ電話帳」のデータを「携帯アドレスデータCSV変換」というフリーソフトでThunderbird でも読み込めるように変換してから、Thunderbird のMail Merge アドオンで1人1通ごとのメールを一括送信する、というやり方をとった。
詳細
動機
スマホ用に新しい電話番号とメアドをゲットした。今後は、これまでのドコモの電話番号/メアドを解約し、MVNOの新しい電話番号/メアドを使っていきたい。
このため、知り合いにメールで新しい電話番号/メアドを伝えたい。
ドコモはまだ解約していない。
これまで「ドコモ電話帳」アプリをメインに使ってきたので、このデータを元に変更のお知らせを一斉送付したい。ドコモ解約前に。
クラウド上の「ドコモ電話帳」には、「お知らせの送信」機能があり、これでメアドの変更を一斉送信できそう。しかし、その通知内容に記載される電話番号はドコモのものに固定されており、別のものに書き換えられそうにない。任意コメント欄に新しい電話番号を追記することもできそうだが、読み手に混乱を招いてしまいそう・・。
このため、お知らせメールを一斉送信するための別の手段を考えてみた。
別の手段の検討
通常のメールソフトを使ってメールを普通に一斉送信しようにも、以下の難点がある。
・BCCに多数の宛先を入れて一斉送信しようとすると、迷惑メールとしてはじかれやすい。
・かといってTOに多数の宛先を入れると、それぞれの受信者が他の宛先のメアドを見れてしまう。
・かといってTOに1件の宛先だけを入れたメールを1通ずつ手動で送るのは、すごく手間。
上記の難点を解消するためには、Thunderbird の”Mail Merge” アドオンが使える。
このアドオンを使うと、Thunderbird の電話帳を元に、1通につき1つだけTOを入れた同じ内容のメールを大量生産できる。
ただしそのためには、ドコモ電話帳をThunderbird に取り込んでおく必要がある。
さらにそのためには、Thunderbird が取り込める形式に変換しておかなければならない。
そのためにまず、Windowsで動く「携帯アドレスデータCSV変換」というフリーソフトを使った。
また、キャリアメールに対してフリーメールなどからメールを送信すると、迷惑メール扱いされるケースが多い。このため、今回もドコモのキャリアメールから送るようにしたい。
Thunderbird でこれを実現するためには、予めdアカウントを取得しておくことで、通常メーラー+IMAP/SMTPでドコモメールを送受信できるようにしておく必要がある。
環境(当初)
【スマフォ側】
- OS:Android 5.0
- ドコモ電話帳のVer.:14.00.00056
【「携帯アドレスデータCSV変換」を使ったPC】
- OS:Windows Vista 32bit
※普段はLinux を使っているので、「携帯アドレスデータCSV変換」を使うために仮想マシンのWindows を用いた。
【Thunderbird でMail Merge を使ったPC】
- Thunderbird のVer.:45.2.0
- CSV編集で使ったソフト:LibreOffice Calc
手順の詳細
準備
1. dアカウントを取得していなければ取得
〈参考ページ〉https://www.nttdocomo.co.jp/service/docomo_mail/other/
2. Thunderbird でドコモメールのアカウントに接続するように設定
〈参考ページ〉https://www.nttdocomo.co.jp/service/docomo_mail/other/
3. Thunderbird にMail Merge アドオンをインストールしておく。
〈参考ページ〉https://addons.mozilla.org/ja/thunderbird/addon/mail-merge/
※使ったVer. 4.6.1
4. Windows 環境に「携帯アドレスデータCSV変換」ソフトをインストールしておく。
〈DL元ページ〉http://www.vector.co.jp/soft/winnt/net/se348247.html
5. 上記ソフトを最近のWindows でも動かせるように、”XTRM Runtime” をインストールしておく。
〈DL元ページ〉http://forest.watch.impress.co.jp/library/software/xtrmruntime/
※使ったVer. v06
Android 側の作業
1. 「ドコモ電話帳」アプリで、電話帳をエクスポートする。
2. エクスポートしたvcfファイルを、Windows 環境にコピーする。
PC側の操作
1. 「携帯アドレスデータCSV変換」ソフトで、vcfファイルをcsvファイルに変換する。
変換元の形式はDoCoMo。
携帯電話とメールアドレスの列数は、多めに指定しておくといいかも。
⇒ Ver. などの違いからか、変換後の列名と列の内容は少しずれてしまっていた。
2. 変換されたcsvファイルを、スプレッドシートソフトなどで開いて、修正/編集する。
元のcsvファイルの文字コードはShift JIS。
ここで肝心なのは、宛先者の名前を識別できる列と、代表的なメールアドレスの列。
この代表的なメールアドレスの列に、通知したい宛先を集約しておく。
列名は、分かれば何でもよい。
3. 再びCSVファイルとして保存しなおす。
4. Thunderbird の「アドレス帳」に、上記のCSVファイルをインポートする。
このとき、宛先者の名前を識別できる列と代表的なメールアドレスの列は、必ず追加する。
5. メールを新規作成する。
この中にはもちろん、通知したい新しい電話番号/メアドを含める。
TOは、上記でインポートしたものを指定。
6. メール作成ウィンドウのメニューバー –> [ファイル] –> [Mail Merge] で、先ほどインポートしたアドレス帳を再度指定する。念のため、「後で送信」を選んでおく。
7. 上記で作成したメールが「送信メール」ボックスに保管されているので、これらを送信。
所感
けっこう手間がかかった・・・(+_+)
まあごくたまにしかやらないことだし仕方ないか・・。